医療保険不要論は本当か

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医療保険不要論は本当か

「医療保険は不要」という金融専門家の意見がたびたび聞こえてきます。テレビやインターネット、そして書籍でも、専門家が「医療保険不要論」を唱えていますが、これは本当に正しいのでしょうか。年代を問わず多くの人が加入し、利用している医療保険の必要性について、改めて考えてみましょう。

医療保険はなぜ人気?

一般社団法人生命保険協会が公表している「2018年版生命保険の動向」を見ると、医療保険の保有契約件数は年々増加していることが分かります。2013年には2,998万件だった保有契約件数が、2017年には3,677万件まで伸びています。

医療保険とは、病気やケガによる入院、手術、それに付随する通院などが発生した時に保険金が受け取れる保険です。保険料は多くの場合掛け捨てで安く、気軽に加入しやすい保険といえます。病気や事故はいつ起こるかわからないものですから、将来へのリスクに備えて保険に加入しようとしたとき、保険料が安い医療保険に人気が集まりやすいのでしょう。

医療保険は必要ない。その根拠は?

多くの人が加入している医療保険ですが、冒頭でも触れた通り、不要論を唱える専門家も少なくありません。なぜなのでしょうか。

・保険は「貯蓄でまかなえないリスク」に備えるもの
保険にはさまざまな種類がありますが、いずれも現在の貯蓄ではまかなえないリスクに備えるものです。例えば、貯蓄が100万円あれば、医療保険に加入していなくても入院費をはじめとする医療費をカバーできる可能性が高くなります。

・日本の医療制度と医療保険
たった100万円では医療費をまかないきれないのでは?と考えてしまうかもしれませんが、日本には手厚い健康保険制度があります。例えば、高額療養費は、医療費が高額になってしまったとき、その額が一定額を超えると、健康保険から一定額を超えた分だけ医療費が払い戻されます。ただし、自己負担する医療費の限度額は収入によって異なる点に注意しましょう。

全国健康保険協会加入者の場合、標準報酬の月額が28万~50万円のときには「80,100円+(総医療費-267,000円)×1%」が自己負担額です。入院による総医療費が50万円だったとすると、50万円から26万7,000円を引いて23万3,000円、その1%の2,330円と8万100円を足した8万2,430円が自己負担額となります。これに加え、保険適用外の食事代や差額ベッド代などもかかりますが、それでも高額療養費の補助によって、大きく自己負担を減らすことができます。

日本で医療を受ける場合、ある程度の貯蓄があれば、保険適用外の部分も含めて医療費をまかなうことができるでしょう。

・傷病手当金について
また、病気が長引き休業もしくは離職せざるを得なくなってしまった場合には、傷病手当金の制度も利用できます。残っている有給休暇と合わせて取得することで、長い期間、病気であっても収入を得ることができるのです。

傷病手当金とは、一定の条件を満たすことで最長18ヵ月間、手当金が受け取れる制度です。それまでの標準報酬月額の3分の2が支給されますので、最低限の生活を送ることはできるでしょう。加入している健康保険によっては、さらに手厚い傷病手当を用意しているものもあります。万一の時に困らないよう、勤務先で傷病手当金について聞いておくことをおすすめします。

医療保険が必要ないと感じたときは

このように、ある程度の貯蓄がある人にとって、医療保険は必ず加入しなければいけないものとはいえません。医療保険は毎月数千円だから、という感覚で加入しているだけならば、将来のために余剰金は保険ではなく資産運用に回してみましょう。

堅実なところでいえば積立預金。保険料が毎月3,000円だったとして、12ヵ月で3万6,000円になります。これを10年続けると、36万円です。運用してさらに利益を得たいのであれば、投資初心者向けの、つみたてNISAや個人型確定拠出年金iDeCoを活用してみましょう。税制優遇を受けながら投資できます。

資産運用について、さらに考えるようになったら、もう少し大きく投資をしてみてもよいでしょう。株式を保有したり、資産価値の落ちにくい不動産を購入したり、といったこともできます。

保険や資産内容を見直して、お金の使い道をあらためて考えよう

保険は自分の万一の場合を支えてくれる心強いものですが、実際は不要なのに加入している人や、補償内容が重複した状態で加入し続けている人も少なくありません。大切なお金の使い道について、今一度考えなおしてみてはいかがでしょうか。

 

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