
ダイヤモンドといえば、なかなか手が出ない高級品というイメージの宝石です。しかし、人工ダイヤモンドであれば、天然ダイヤモンドよりも安価で手に入れることができます。この記事では、人工ダイヤモンドとはどのようなものかについて紹介します。最近流行の兆しを見せている人工ダイヤモンドについてぜひ知っておきましょう。
人工ダイヤモンドとは?天然のダイヤモンドとどう違う?
まず、天然のダイヤモンドとは何かについて、説明します。ダイヤモンドは鉱石の一種で、炭素からできているものです。地下100キロメートルという非常に深いところにある炭素に高圧や高温がかかり、長い時間をかけて結晶化して生まれます。
地下100キロメートルでできるダイヤモンドが地上に現れることは珍しく、だれでも簡単に見つけることができるわけではないため、価格も非常に高価になっているのです。
人工ダイヤモンドが誕生した過程とは?
このような理由で高価になっているダイヤモンドですが、宝飾用だけでなく工業用としても利用されています。例えば、石や金属を切断する機械や掘削機などです。ただ、天然ダイヤモンドでは品質が安定しないという欠点もありました。そこで、品質が均一で天然ダイヤモンドよりも安価な、人工ダイヤモンドが製造されるようになったのです。
人工ダイヤモンドはいつ生まれた?
産業用の人工ダイヤモンドが生産されるようになったのは1950年代です。地中の高温高圧を再現するHPHT法で作られました。宝飾用としては1970年に、小さい面を幾何学的に組み合わせるファセットカットができる品質の人工ダイヤモンドが誕生しています。
天然のダイヤモンドができるまでには何十億年もの時間がかかりますが、人工ダイヤモンドは数週間で作ることができるのも特徴です。
宝飾用の人工ダイヤモンドが広まった経緯と理由
1980年代には宝飾用の人工ダイヤモンドが商業的に広がってきました。当時は、天然ダイヤモンドよりも高い価格で取り引きされていたそうです。しかし、現在では人工ダイヤモンドを作る技術は大幅に改良され、コストダウンができるようになりました。
コストが下がったこと以外にも、人工ダイヤモンドが広がったのには、わけがあります。それは無色透明のダイヤモンドだけでなく、青やピンク、黄色など色付きダイヤモンドも製造できるようになったからです。この色付き人工ダイヤモンドは天然のものの価格の10%ほどであるため、気軽に手に入れることができるのも人気の理由だといえるでしょう。
人工ダイヤモンド市場の今後

人工ダイヤモンドの製造技術は大幅に進歩しています。現在、人工ダイヤモンド市場は、日本円にして1兆7,900億円ほどだといわれています。これが2023年までには3兆4,000億円程度に伸びると予想されています。
この市場に目を付けたのが、ダイヤモンド産出の世界最大手「デビアス」です。デビアスは2018年に米国で人工ダイヤモンド専門のブランドを立ち上げ、販売を拡大する戦略を取っています。販売される人工ダイヤモンドは、価格も1カラット800ドル程度に抑え、高価な天然ダイヤモンドに抵抗があるミレニアル世代にも手に取ってもらえるようにしています。
技術の進歩により、簡単には天然ダイヤモンドと見分けがつかなくなった人工ダイヤモンドは、今後ますます広がっていくことでしょう。
人工ダイヤモンドのこれからに要注目!
現在、人工ダイヤモンドの市場規模はダイヤモンド業界全体の1~2%ほどです。ただ希少価値が高い天然ダイヤモンドはあと5年~10年で枯渇するともいわれており、今後、天然ダイヤモンドの市場が拡大することは期待できないでしょう。
人工ダイヤモンドは、製造過程において環境に影響を及ぼしません。また、技術によりさまざまな色の製品も作り出すことができます。天然よりも安価であり、さまざまなシーンで利用することができる人工ダイヤモンド。かつては天然に比べ価値が低いイメージが強かったものの、「デビアス」が参入したことにより、イメージが向上しました。これからも要注目です。
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