【大阪不動産に投資する方必修】「おおさか東線」全線開通で将来の大阪はどう変わる？

真の大阪活性化には郊外の開発も大切

大阪周辺の主な開発といえば、JR大阪駅北側に位置する貨物駅の跡地約24ヘクタールの再開発計画である「うめきた」を思い浮かべる方も多いかもしれません。うめきたでは、1期の約7ヘクタール分の開発は2013年にすでに終わっており、「グランフロント大阪」として成功を収めています。2期では、残りの約16ヘクタールの開発が行われる予定です。

また、2025年の大阪万博やIRの拠点となる夢洲も開発が予定されるエリアです。しかし、うめきたや夢洲の開発は、大阪市の「キタ」と「ニシ」エリアといった一部だけの発展に限られています。長期的な発展には「点の発展」ではなく、広域も含めた「面での大規模・長期的な経済活性化」が重要でしょう。面での発展に欠かせないのは郊外開発です。

大阪の郊外開発において重要な役目を担っているのが「おおさか東線」です。おおさか東線とは、城東貨物船を旅客化した路線のことで、大阪と奈良をつなぐ重要な路線の一つとなっています。

おおさか東線の全面開業、さらに大阪駅北側への延伸も

おおさか東線は、2019年3月16日に全面開業を果たしました。全面開業を果たすまでは、2008年に久宝寺（きゅうほうじ）と放出（はなてん）を結ぶ南区間（9.2キロメートル）のみの運航となっていましたが、今回で放出と新大阪を結ぶ北区間（11.1キロメートル）もつながりました。この全面開業によって、新幹線の発着する新大阪から奈良県内へのアクセスがスムーズになります。

これによって新大阪と奈良を最短52分で移動できるようになりました。おおさか東線は、大阪の東部を南北に結ぶ路線ですが、まだ計画が終わったわけではありません。大阪駅の北側で開発が進んでいる「うめきた2期」に合わせて、2023年の春に開業予定の「北梅田駅（仮称）」への延伸を見込んでいます。延伸が実現した場合には、さらに大規模・長期的な経済活性化が期待できるでしょう。
 

おおさか東線は大阪市内の不動産市場の再編にも影響

おおさか東線の全面開業による効果は、ただ単に大阪東部を南北に走る線路が開通したり新大阪と奈良を最速で結んだりしただけではありません。全面開業によって、南吹田、淡路、城北公園通、野江の4駅が設置されたエリアには、今まで鉄道空白地帯だった部分が含まれています。例えば、南吹田駅と城北公園通駅は、最寄り駅まで徒歩数十分かかる鉄道空白地でした。

とくに不便さが目立っていた南吹田駅周辺は、全線開業によって新大阪駅まで1駅の利便性の高いエリアに変わります。このことに代表されるように、おおさか東線の全面開業は、大阪市内の不動産価値の再編に大きな影響を与えるでしょう。今後、うめきた2期で2023年に新駅の設置が予定されている「北梅田駅（仮称）」への延伸が実現した場合には、おおさか東線沿線の不動産の価値に与える影響はさらに大きなものになります。

新駅によって、どれくらいの価値上昇が実現できたかチェック

大阪では、1期目のグランフロント大阪で成功を収めたうめきたの開発に続いて、2期目の開発が予定されています。また、2025年には大阪万博やIRの拠点である夢洲の開発など目白押しです。大阪市内では鉄道の延伸が相次ぐため、これらエリアだけでなく、郊外の開発も勢いが増すことが見込まれます。その代表が、ここで解説してきたおおさか東線の沿線なのです。

新駅の設置によって、不動産価値の上昇も期待できます。今後、「どれくらいの価値上昇が実現されたか」「どの新駅の人気が高いか」といった視点で沿線をチェックしていくと面白いでしょう。
 

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