勤務先も同じ、役職も同じで、給与も同じはずなのに、同期のあの人はすでに1,000万円近い資産があるらしい。それなのに、なぜ自分は貯金がゼロ、あるいは微々たるものなのか、不思議に思った人はいないでしょうか?年収が同じでも、給与の使い方が違えば貯蓄や資産に差が出てくるのは当たり前のこと。貯蓄がある人は、一体どうやってお金を管理しているのでしょう。自分の家計の収支を今一度確認し、お金持ちへの一歩を踏み出してみましょう。
年収700万円の平均的な生活とは
独身なのだから、貯蓄はほどほどにして、なるべく自分のためにお金を使いたい、そういう気持ちを持つ人も少なくないでしょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]2018年」の調査結果を見ると、20~60代までの単身者が保有する平均金融資産は744万円と意外に多いことが分かります。
アンケートに応じたのは合計2,500人で、そのうち金融資産を保有していないと答えた人はわずか5.6%でした。多くの単身者が、何らかの形で金融資産を保有しているということです。国税庁による「民間給与実態調査」の2017年の結果によれば、給与所得者の平均給与は432万円、年収700万円を超える給与所得者は全体のわずか13.6%となっています。
収入面だけ見れば、年収700万円は十分に多い金額だといえます。各種保険料や税金を差し引いた手取りは月平均にならすと40万円ほどになる計算です。
お金持ちの支出とお金のない人の支出の違い
収入は同じにもかかわらず、資産に差が出てしまうのは支出に違いがあるからにほかなりません。貯蓄できる人とできない人、その支出にはどのような違いがあるのでしょうか。
何にお金を使うかが決定的に違う
お金持ちとそうでない人、その違いはお金の使い道にあります。貯蓄ができる人は必要な物にはお金を使いますが、必要ないと判断した物には使いません。例えば、手元に300万円あったとします。そのお金は必ず使うものとした場合、貯蓄が得意な人はどのように使うのでしょうか。
すぐにお金を使ってしまう人なら、欲しい物を手当たり次第に買ってしまうかもしれません。服や靴、豪華な食事に使い、気が付けば300万円がなくなっていた、ということになる可能性があります。
自分で資産管理をし、増やしている人ならどうでしょう。投資商品や資産価値のある時計や宝石などの購入、あるいは自己投資として習いごとを始めるかもしれません。単に消費しただけでは300万円は0円になってしまいますが、投資できる物にお金を使うことで資産をプラスに転換することができます。
毎月の給与をすべて使ってしまうという人は、欲しい物と必要な物を見分ける訓練をしましょう。昼食を買うために入ったコンビニで、ついつい必要のない雑誌などを購入してしまう、こういった習慣を変えるだけでも、手元にお金が残るようになっていきます。
せっかく自分が働いて得た給与なのに、我慢してまで貯蓄したくないという場合は、育った環境や周囲の人々との関わりから「貯蓄=過度な節約」という思考に陥っている可能性があります。自分が本当に欲するものだけを手に入れ、無駄な出費を減らしていくのです。そして、毎月余ったお金を上手に貯めていきましょう。
今日から資産運用を始めてみよう
毎日1,000円を貯金箱に入れたとします。これだけでも、1ヵ月で3万円、1年で36万円貯蓄できます。毎月5万円、給与の入金と同時に積立預金していくと、年間で60万円です。これに合わせ、ボーナスも全額は使わず、半分貯蓄すると決めておけば、年間100万円以上になります。こう考えると、貯蓄は意外と難しくないことが分かるでしょう。
しかし金融機関に預けるだけでは、預けた分以上にお金を増やすことはほとんどできません。先ほども触れたとおり、資産を持っている人は貯蓄ではなく、投資にお金を使っていることが多いのです。投資というと難しいイメージがあるかもしれませんが、ブランド時計やスニーカー、ビンテージジーンズなどを購入するのも投資の一つです。
「将来にわたって価値が失われない物」「価値が高まる可能性が高い物」にお金を使うのも投資なのです。さらにいえば、住宅の購入も投資です。マイホームは結婚してから、と考える人が多いかもしれませんが、自分の資産として不動産を購入しておくこともできます。
ローンを使って自宅などの不動産を購入すれば、毎月の家賃と同様にローンを支払っていき、ローンがなくなった時には自分の資産として活用できます。資産価値が落ちにくいマンションを選べば、将来売却することで現金を手に入れることもできるでしょう。
意識と行動を変えて、資産を増やそう
年収700万円以上の人はそう多くありません。しかし年収に関わらず、今のところ貯蓄ができていないという人は、今後はお金の使い方を意識してみましょう。自分の収入と支出を理解できるようになったなら、投資への第一歩を踏み出してみるのもよいでしょう。今日からお金に対する見方と行動を変えて、将来に向けて資産を増やしていきましょう。
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