大阪の大型開発プロジェクトでは「夢洲」や「うめきた」などに注目が集まっていますが、さらに見逃せない開発エリアが「中之島」です。投資額は夢洲、うめきたほどではありませんが、大阪の魅力を高めるプロジェクトとして外せません。その全体像と注目点を紹介します。
大阪市の予算配分では「中之島開発」も重視
大阪市の予算案を見ると、中之島が開発の重要拠点であることが強く打ち出されていることが分かります。大阪市の2019(平成31)年度予算案では、新しい大阪の街のイメージを牽引する「うめきた」と共に、「中之島」にも重点投資が行われています。
まず、うめきたには再開発費用として123億円を計上しています。また、将来的なリニア中央新幹線の延伸に備えて、新大阪駅周辺の再開発に向けた調査費用として1,000万円を計上しています。いよいよリニア中央新幹線の予算も登場するようになってきました。
一方の中之島には、第一級の近代美術館を目指し、2021年度に開館予定の「大阪中之島美術館」の建設費等に4億9,800万円を計上しています。2020年3月開館予定の児童向け文化施設「こども本の森 中之島」には1億5,000万円を投じるなど、開館準備や周辺の歩行者天国化に向けた整備を進める計画です。
中之島は「古くからの大阪文化の発信地」「水辺の商都」
大阪、関西以外のエリアにお住まいの方は、中之島にあまりなじみがないかもしれません。ざっと特徴をご紹介しましょう。中之島のイメージを言葉にすると、「古くからの大阪文化の発信地」「水辺の商都」となるでしょうか。
中之島の位置は、うめきた2期再開発が進んでいる大阪の中核であるキタと、関西国際空港から近くローカルな食文化などでにぎわっているミナミの間にあります。中之島の中之島公園は1891年に開設されたもので、近隣にある建造物と共に「大阪文化の中心」と位置付けられてきました。
また、中之島の「水辺の商都」のイメージは、堂島川と土佐堀川という2つの川に挟まれていることから形成されています。高層ビルが数多く立ち並ぶ現代的な景観が特徴ですが、重要文化財である大阪市中央公会堂(赤レンガ造り)、大阪府立中之島図書館(石造り)などの建造物もあるなど、商業・文化・歴史が混ざった地域です。
中之島の注目点:世界的な建築家・安藤忠雄氏の「こども本の森」
この中之島で国内外の注目度が高まっているのが、2020年3月に開館を予定している「こども本の森 中之島」です。注目される理由は、世界的な建築家・安藤忠雄氏が設計を担当している点です。単なる図書館ではなく、子どもたちが文学をはじめとした良質で多様な芸術文化に触れることができる、新たな魅力を持った施設です。
ちなみに、この図書館は安藤忠雄氏が自ら設計した建物を建設し、寄付するものです。安藤氏の新たな代表作になることが期待されます。また、安藤氏の作品を一目見たいと、大勢の外国人観光客が訪れることも見込まれます。
中之島の注目点:オールド&ニューが入り乱れる施設群
中之島には、大阪を代表する施設も集中しています。大阪市中央公会堂は、2018年で開館100周年を迎えた中之島の古くからのランドマークです。一方で、2017年に開業した超高層の「中之島フェスティバルタワー・ウエスト」がそびえ立つなど、新旧の建築物が入り乱れています。
「中之島フェスティバルタワー・ウエスト」の中には、高級ホテルのコンラッド大阪のほか中之島香雪美術館などが入っています。2012年に開業した「中之島フェスティバルタワー」とはツインタワーとなっており、こちらにはフェスティバルホールや朝日新聞大阪本社などが入っています。
今、中之島では、再生医療などの未来医療国際拠点となる大阪府の計画も進行中です。新しい価値が加わり、ますます大阪での存在感を増す中之島から目が離せません。
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