
借金という言葉にネガティブな印象を持つ方も多いと思いますが、実際には「消費のための悪い借金」と「将来をつくるための良い借金」の両方があるといえます。このことを理解しているだけで、資産形成がスムーズになります。
消費のための悪い借金は、資産を減らす

悪い借金の代表は、ショッピングローンやカードローンです。一例では、大手クレジット会社A社のカードローンの実質年率は4.5%~18.0%です。最近では、年金・健康保険・税金などの公的負担は重くなる一方です。さらにローンの高金利が加わると、資産形成は容易に進みません。
また最近では、使用目的を問わない銀行ローンもありますが、高金利を負担することに変わりありません。
これらの借金が悪い理由は、高金利だけではありません。重い負担に耐えても将来に何のリターンも生み出さない、それどころか将来の資産を減らしていくものです。
将来をつくるための良い借金は、資産を増やす

良い借金とは将来をつくるためのものです。次項で詳しく紹介しますが、今借金をして投資することで、将来のリターンとなって返ってきます。投資した金額が何倍にもなって返ってくるのが理想です。
ただし、良い借金には「低金利」という条件があります。いくら将来のリターンが見込めるからといって、前述のカードローンのような高金利で借金をしてしまえば、ハイリスクになります。
あくまでも、低金利の借金による将来のための投資が良い借金です。
将来をつくるための良い借金 3つの例

「自分への投資」「起業・中小企業M&A」「不動産投資」の3例をご紹介します。
将来をつくる良い借金1 自分への投資
これは資格や学位を取得し、キャリアアップや給料アップを目指すような考え方です。中にはMBA(経営学修士)のような時間とお金がかかるものもあります。貯金をして学費を貯めてからチャレンジするのもよいですが、お金を借りて先に修士を取得し、増えた収入で返済するのも一案です。
グロービス経営大学院の調査によれば、MBA取得後、「年収が増加した」と回答した人のうち約86%の人が100万円以上年収がアップしたと回答しています(1,000万円以上も8%あり)。このアップした分で借金を返す方が効率的です。
将来をつくる良い借金2 起業・中小企業M&A
起業資金も将来をつくるための借金の代表です。事業資金を集めることに高いハードルを感じている方もいるかもしれません。しかし、説得力のある経営計画さえ立案できれば、元手がなくても融資を受けることはできます。
起業をしなくても、会社そのものを買い取る事業承継(M&A)というやり方もあります。少子高齢が加速する社会の中で、黒字経営にもかかわらず後継者がいないという理由から、廃業していく中小企業が急増しています。
融資をしてくれる機関の一つ、公的な色合いの濃い日本政策金融公庫では、新規開業資金として最大7,200万円を貸し付け可能です。金利は基準利率で2%台、特別利率が適用されると2%以下になります。
将来をつくる良い借金3 不動産投資
賃貸物件で家賃収入を得る方法は、昔から富裕層の資産形成の一手段として使われてきました。最近は超低金利が続いているため、幅広い層が不動産投資にチャレンジしやすい状況になりました。物件購入費の大半をローンで賄っても、資産形成に十分なリターンを得やすい環境です。
ローンの返済中は、返済金額と家賃収入がほぼ相殺されますが、完済後は家賃収入がそのまま私的年金になります。まさに、将来をつくるための借金といえるでしょう。
低金利の良い借金といえども、やはり借金
注意したいのは、いくら低金利だといっても金利負担が発生することです。年率3%なら1,000万円借りれば年30万円、3,000万円借りれば年90万円になります。どれくらいの返済額・金利負担なら無理がないかを熟慮してから借金をするべきでしょう。
そうでなければ、思い描いた将来にたどり着く前に、破綻するリスクがあります。良い借金といっても、やはり借金です。このことを心に留めながら、借金というカードを人生に生かしたいものです。
>>【無料小冊子】「安定志向」の人はなぜ不動産に投資するべきなのか
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