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愛知県の中古マンションのリセールバリュー

「リセールバリュー」とは、取得資産を売却する時の価値のこと。保有マンションを売りに出したら、いくらで売却できるのかは最も気になることでしょう。だからこそ、投資(購入)する際は、リセールバリューを最重視して物件を選定すべきです。
ここでは、愛知県および中部圏(富山、石川、福井、岐阜、静岡、愛知、三重)の中古マンションのリセールバリューについて見ていきます。
まず、リセールバリューは“需要 > 供給”の状態にある場合に高まることは容易に理解できるでしょう。そこで、当該エリアの中古マンションの成約や価格の状況を、公益社団法人中部圏不動産流通機構の分析結果で見ていきます。

愛知県の成約件数はプラス・成約価格はマイナス

愛知県の状況は次のとおりです。

出典元:公益社団法人 愛知県不動産流通機構「愛知県市況レポート(月報)
https://www.chubu-reins.or.jp/reinspdf/data/ks10.pdf

まず、成約件数および新規登録(売り出し)件数、在庫件数の推移。成約件数では、2021年1~3月期は1,298件と前年より10.9%の2けたアップとなりました。2020年10~12月期から2期連続で前年比増のトレンドとなっています。コロナ禍でのマイナスからの反動トレンドが推移していると言えます。
一方、新規登録件数は4,517件で、前年より5.7%のダウン。2015年1~3月期以来、24期(6年)ぶりの前年比ダウンとなりました。在庫件数も1万2,683件、前年より5.4%のダウンで、こちらは2017年10~12月期以来、13期ぶりの前年比ダウンです。コロナ禍が続く中、新規売り出しを慎重に見極め、その分在庫も捌けていると言えそうです。
価格面はどうなっているでしょうか。
成約価格においては、2021年1~3月期は2,134万円で、前年比0.7%のマイナスです。マイナスは、2020年4~6月期以来、3期ぶりとなりました。
新規登録価格においては、2,204万円で前年より1.2%のアップ。こちらは2019年10~12月期以来、5期ぶりの前期比増です。
在庫価格は2,239万円で、前年に比べて1.7%の増加。アップは2期連続です。

愛知県の中古マンション市場の需給状況

次に、愛知県における中古マンション市場の需給状況について見ておきます。

●成約・新規登録の件数倍率・価格乖離率から見た愛知県の中古マンションの需給状況

出典元:公益社団法人 愛知県不動産流通機構「愛知県市況レポート(月報)
https://www.chubu-reins.or.jp/reinspdf/data/ks10.pdf

成約を“需要”、新規登録(売り出し)を“供給”とすると、2021年1~3月期の愛知県の中古マンションの件数倍率は4.21倍となります。過去25期にわたって3倍以上、直近5期においては4倍以上と改善が堅調に進んでいることがわかります。
一方、価格乖離率(価格における需給状況)は-2.3%という悪化トレンドにあるものの、過去25期の4~7%台のマイナスより改善が進んでいることが見て取れます。
愛知県における中古マンション市場は、総じて堅調と言えるでしょう。

中部圏の成約件数は上昇トレンド

出典元:公益社団法人 愛知県不動産流通機構「愛知県市況レポート(月報)
https://www.chubu-reins.or.jp/reinspdf/data/ks10.pdf

次に、中部圏全体の状況を見てみます。
まず、成約件数および新規登録(売り出し)件数、在庫件数の推移についてです。成約件数では、2021年1~3月期は1,673件と前年より7.3%のアップとなりました。2020年7~9月期から3期連続で前年比増のトレンドが続いています。2020年4~6月期はコロナ禍の影響を受け、19.6%と大きく減少して以降、順調に回復トレンドが進んでいることが見て取れます。なお、1,673という件数は、1~3月期として過去8年間で最多です。
一方、新規登録件数は6,386件で、前年より6.8%の減少。2期連続の前年比ダウンです。
在庫件数も見てみると、1万8,163件で前年比9.9%の減少となり、3期連続の減少傾向にあります。また、こちらも2期連続の前年比ダウンとなりました。

価格もアップトレンド

次に、価格面。成約価格においては、2021年1~3月期は2,101万円で、前年比2.5%アップしています。こちらも2020年7~9月期から3期連続で前年比増のトレンドが続いています。
新規登録価格においては、2,044万円で前年より1.8%のアップ。前期のマイナスからプラスに転じ、過去6期の中で最高のアップ率です。
在庫価格は2,047万円で、前年に比べて2.9%アップしています。4期連続の増加で、その中では最高のアップ率です。
中部圏全体においても、中古マンション市場は堅調と言えます。

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