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近畿圏中古マンションのリセールバリュー

「リセールバリュー」とは、取得資産を売却する時の価値のこと。保有マンションを売りに出したら、いくらで売却できるのかは最も気になることでしょう。だからこそ、投資(購入)する際は、リセールバリューを最重視して物件を選定すべきです。

成約単価は上昇トレンド

そこで、ここでは近畿圏の中古マンションのリセールバリューについて見ていきます。
まず、リセールバリューは“需要 > 供給”の状態にある場合に高まることは容易に理解できるでしょう。そこで、近畿圏中古マンションの成約状況を見てみます。

出典:近畿レインズ 2020年度・近畿圏年刊市況レポート より作成
http://www.kinkireins.or.jp/trend/#trend_03

2013年からの中期トレンドにおいては、成約件数は漸増傾向にあることが見て取れます。その結果も一つの要因となって、1㎡あたりの成約単価は上昇トレンドにあります。
では、足もとの2021年1~3月の状況はどうなっているのでしょうか。公益社団法人近畿圏不動産流通機構の分析結果で見ていきます。

成約件数は3期連続で前年同期比プラス

出典:近畿レインズ マンスリーレポート№101 2021年5月号 より作成
http://www.kinkireins.or.jp/trend/#trend_03

上記グラフをご覧ください。近畿(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)の中古マンションの成約件数は、2021年4月は1,413件で、前年より53.3%の増加となりました。グラフのとおり、全体的に前年比と比べてプラス傾向となっています。
一方の売り出し(新規登録)件数は4,678件で、前年より 6.7%のマイナスです。2020年9月からマイナスが続いています。つまり、コロナ禍にあって、売り主は慎重な姿勢で市場の動向を窺っているといえます。

出典: 近畿レインズ マンスリーレポート ダイジェスト 2021 年 10 月号
http://www.kinkireins.or.jp/monthlyreport/digest/202110.pdf

4月になると、成約件数は1,413件の前年比53.3%という大幅なプラスとなりました。前年4月は新型コロナウイルス感染拡大が広まり、緊急事態宣言が発出されて大幅に減少したので、その反動という要因が大きくあるといえます。
一方の売り出し(新規登録)は、4,670件で前年より6.7%のマイナス。コロナ禍とともに、売り主の様子見も続いていると言うことができます。

成約価格も堅調に推移

次に、成約価格はどうなっているでしょうか。下記グラフをご覧ください。

出典:近畿レインズ マンスリーレポート№101 2021年5月号 より作成
http://www.kinkireins.or.jp/trend/#trend_03

同じく、近畿圏の中古マンションの平均成約価格は、2021年2月は前年比より5.1%アップ。それ以降3月、4月も前年度よりアップしており、前期も前年比アップ傾向にあることから、堅調な取り引きが続いていることが見て取れます。
一方の売り出し(新規登録)平均価格は2,472万円。0.5%と僅かながらですが、前年よりアップしています。この増加傾向は、2018年1~3月期から13期連続で続いています。
こういった堅調な中古マンション市況の要因の一つとして、コロナ禍の影響が指摘されています。人出が抑制されているオフィスビルや商業施設はマイナスの影響を受けている一方、居住用中古マンションはリモートワーク用のスペースという新たなニーズの受け皿になっている可能性が言われています。

出典:近畿レインズ マンスリーレポート ダイジェスト 2021 年 5 月号
http://www.kinkireins.or.jp/monthlyreport/digest/202105.pdf

4月の1㎡あたりの平均成約価格はさらに上昇トレンドを続け、36.03万円と前年より10.8%の2ケタ増。大幅な上昇率と言え、2~4月と3カ月連続で前年同月を上回っています。
売り出し(新規登録)の1㎡あたりの平均価格は39.63万円で、前年より3.2%アップしています。こちらのほうは、2017年5月から48カ月連続で前年同月比アップという好調を維持しています。

大阪市の成約価格は22期連続で前年比増

次に、近畿圏におけるエリア別の動向を見ていきます。

出典:近畿レインズ マンスリーレポート
http://www.kinkireins.or.jp/trend/#trend_03

2021年1~3月期の中古マンション成約件数においては、大阪市、大阪府東部、阪神間、兵庫県他、京都市の5地域が前年を上回っています。中でも大阪市は2019年7~9月期以来の6期ぶりの対前年比アップで、都心部における復調が窺えます。
同じく、成約価格では、京都府他、滋賀県、和歌山県以外の9地域が前年よりアップしています。中でも大阪市は、2015年10~12月期以来、22期連続で前年比増を続けているほか、神戸市、阪神間、奈良県は3期連続でアップしています。

出典:近畿レインズ マンスリーレポート
http://www.kinkireins.or.jp/trend/#trend_03

4月に入ると、京都府他も前年比プラスに転じ、12地域中10地域が前年より増加となりました。その増加率も滋賀県の160.9%を筆頭に、奈良県96.7%、大阪府東部70.1%、神戸市69.7%、大阪市64.0%、阪神間62.7%と高い伸びを見せています。これも、昨年4月にコロナ禍で落ち込んだことの反動が主要因と言えます。
平均成約単価では、京都府他と和歌山県を除く10地域で前年よりアップし、上昇率も滋賀県の39.9%、奈良県の18.8%、神戸市の16.2%と2ケタ増が7地域を占め、堅調ぶりが窺えます。
エリア別の件数・価格水準の2020年4月から2021年4月までの変化を見ると、“右肩上がり”のトレンドにあることが一目でわかります。但し、それだけコロナ禍の影響が大きかったということでもあり、今後の推移には注意が必要です。

近畿圏の中古マンション市場の需給状況

次に、近畿圏の中古マンション市場の需給状況について見ておきます。

出典:近畿レインズ マンスリーレポート
http://www.kinkireins.or.jp/trend/#trend_03

成約を“需要”、新規登録(売り出し)を“供給”とすると、2021年1~3月期の近畿圏の中古マンションの件数倍率は3.84倍となります。過去30期にわたって2.8倍以上、直近4期においては4倍前後と改善が堅調に進んでいることがわかります。
一方、価格乖離率(価格における需給状況)は-4.7%ですが、成約価格がアップしていることにより需給はタイトの方向にあります。
近畿圏における中古マンション市場は、総じて堅調と言えるでしょう。

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