
大阪市内の数多くのプロジェクトの中でも、とくに注目されているのが「うめきた再開発」です。大阪の一等地である大阪駅北側エリアが再開発によって、さらに価値を高めようとしています。今回は、大阪中心部の「うめきた再開発」の詳細を解説します。
うめきた再開発が進められているのはどんな場所?
関西圏以外に住んでいる人が「大阪」と聞いてまず思い浮かべるのは、グリコの電飾看板で有名な道頓堀といった「ミナミ」や、大型商業施設のグランフロント大阪のある「キタ」などでしょう。今回紹介する「うめきた再開発」は、キタに属しJR大阪駅北側にあるJR貨物駅跡地で進行中です。大阪中心部・関西最後の一等地の開発であることから注目を集めています。
JR貨物駅跡地は、約24ヘクタールの広さがありますが、2013年4月に1期でグランフロント大阪を中心とした約7ヘクタールの開発が完了しています。うめきた2期区域には、新駅の北梅田駅(仮称)が含まれており、開業は 2023 年春の予定です。大阪・梅田の再開発は、大阪の経済に大きな影響を与えるだけでなく、関西全域に大きな経済効果をもたらすことが期待されています。
新駅ができることで大阪駅-関空のアクセスがスムーズ
新駅の北梅田駅(仮称)ができると、具体的にどんな変化が見込まれるのでしょうか?大阪を訪れる外国人観光客数は年々増えており、インバウンドは好調を維持しています。しかし、関西空港からスムーズに移動できる関空特急はるかや特急くろしおは、本線ではなく支線を通ります。そのため、大阪駅から関西空港まで移動するには約70分かかる快速を利用する人が大半です。
北梅田駅は特急が乗り入れるため、大阪駅から関西空港までの移動時間を20分短縮できます。最終的には、2031年春に開業予定のなにわ筋線の駅としても利用される予定のため、大阪・梅田がさらににぎわいを見せるでしょう。
キタとミナミの2トップがけん引 これこそが大阪の強み

国土交通省が発表した2018年1月1日時点の地価公示によると、関西圏では外国人観光客が集まる観光地などの地価上昇が目立ちました。全国の商業地で上昇率トップとなったのが京都府の6.5%で大阪府も4.9%と大きく上昇しました。近畿2府4県の地点ごとの価格を見てみると、大阪の繁華街のミナミが大阪のビジネス街のキタを抜くという出来事が起きたのです。
キタ以外の地点が最高価格になるのは、1970年の調査開始から初めてです。ミナミの地価上昇の背景には、「関西国際空港が近い」「にぎわいを見せる繁華街」などの理由から好調なインバウンドを狙った投資マネーの流入が挙げられます。しかし、ミナミがキタを抜いたといってもキタの価値が下がっているわけではありません。
先に述べたように2023年には、新駅の北梅田駅(仮称)開業で、キタの価値がさらに高まることが予想されます。大阪の強みは、キタとミナミの2トップがこれからも大阪を引っ張り続けてくれるとことといえるでしょう。
うめきた再開発で「大阪のシリコンバレー」ができる?
うめきた再開発の1期・2期を合わせて誕生するビルの延べ床面積は、約110万平方メートルです。六本木ヒルズの約79万4,000平方メートルをはるかに上回っており、西新宿や汐留などに匹敵するビル群になる予定です。大阪を発祥とする企業も数多くありますが、武田薬品工業などの企業の東京や海外などへの本社移転による産業空洞化が懸念されていました。
しかしこのうめきた再開発によって、大阪を発祥として「起業から成長」までを担うエリアになることが期待されています。アメリカのシリコンバレーでは企業が次々と誕生しているため、このエリアも1期・2期の開発を通して企業が次々誕生する「大阪のシリコンバレー」を目指しています。再開発は、今後の大阪の経済発展だけでなく、関西の経済発展にも影響を与える大きな取り組みといえるでしょう。
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