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路線価とは?土地の価格の調べ方と計算方法を解説

土地の価格の指標の一つである路線価は、主に相続税や贈与税、固定資産性の税額計算を行なうときに土地の価格を決めるために使われます。路線価を用いると土地の価格の相場を知ることができるので、不動産売買の際にも使える知識です。路線価の概要について、そしてそれをどのように調べたり計算したりするのかなどを解説します。

路線価とは?

「路線価」とは道路につけられた価格のことで、不動産の評価額を算出するための指標となります。具体的には、対象の不動産の土地が接している道路の路線価に、その土地の面積をかけ合わせて計算します。不動産売買をするにあたって路線価は非常に重要な数字となるのですが、その根拠は主に次の3つです。

①売買相場の把握
路線価の仕組みを知れば、不動産売買をする際の相場の目安にすることができます。その戸建てやマンション、土地の価格が相場と比べて高いのか安いのかを適切に判断できます。

②評価方法を一律にする
路線価があると不動産の評価方法が一律になります。なぜそれが大切かと言うと、不特定多数の人々に不動産に関わる税金を課す際に、評価する決まりが一定で明確でないと不公平性が生まれてしまうからです。

③評価方法を分かりやすくする
不動産の評価方法を分かりやすくするというのも、路線価の大きな役割です。②に付随することでもあるのですが、課税の仕組みが複雑過ぎると評価者によって価格が変わる可能性があり、これもまた不公平につながってしまいます。路線価という指標があれば、各路線に価格を決めて、その土地の面積分を乗じるだけなので、算出方法を理解している人なら誰でも同じように計算できます。

路線価は、「相続税路線価」と「固定資産税路線価」とに分類されます。その名の通り、前者は相続税を決める基準となる路線価のことで、後者は固定資産税を決める基準となる路線価のことです。単に「路線価」と言う場合には、相続税路線価を指すのが一般的です。

公示地価を指標として、相続税路線価はその80%程度、固定資産税路線価ではその70%程度を目安に決定されます。相続税路線価は国税庁、固定資産税路線価は市町村が定めることとなっています。

路線価の調べ方

固定資産税路線価は国税庁公表の路線価図にて公表され、毎年7月上旬頃に更新されます。国税庁のHPを利用すれば、誰でも財産評価基準書路線価図や評価倍率表を閲覧できます。まずは国税庁のHPから路線価図を調べる方法について、順を追って見ていきましょう。

1.国税庁HP内にアクセスし、「路線価図・評価倍率表」のページを開く。

2.地図上の都道府県名、あるいは地図の下に表示されている都道府県名をクリックする。

3.都道府県ごとの目次にある「路線価図」を選択してクリック。

4.市区町村一覧として表示された中から、その土地がある市区町村名をクリックする。

5.選択した市区町村内で、路線価が設定されている町もしくは大字の一覧が表示される。土地がある町または大字に記載の「路線価図ページ番号」をクリックで路線価図が閲覧できる。

なお、地図を用いて路線価図を探すことも可能です。その場合は、町または大字の一覧画面で「この市区町村の索引図ページへ」を選択します。すると索引図が表示されるので、そこで土地がある場所を見つけてクリックし、路線価図を閲覧します。

目的の土地が見つからない場合には、「接続図」から隣接する地域の路線価図を見ることもできるので試してみてください。一般的な地図とは少し異なるため見つけにくいこともあるかと思いますが、その場合には一般的な地図を手元に用意して見比べながら調べると良いでしょう。路線価図には、目印として使える神社や学校などが記載されているのでそれらを用いて確認できます。

次は、路線価図から路線価を読み取る方法です。路線価図では、その道路に面する土地1㎡あたりの価格が1,000円単位で表示されています。「300C」と記載されている場合、その土地の路線価は「300千円」、つまり30万円だということが分かります。

「300C」の「C」のように、路線価図では路線価を示す数値の末尾にA~Gまでのアルファベットがつけられています。このアルファベットは、土地の借地権割合を表したものです。借地権割合は土地の借主の権利部分を示すもので、借地権や貸家建付地、貸宅地の価格を計算する場合に用います。ちなみに「C」は借地権割合が70%であることを表しています。

つまり上記の例では、1㎡あたり30万円のうち70%が借地権の価格で、土地を借りている人の権利部分で、残り30%が土地を貸している人の権利部分の価格だというわけです。

路線価図で特徴的だと言えるのは、シンプルな地図の路線上に路線価を示す数値が記載されている点、そして路線価を示す数値が円や四角形などの図形で囲まれている場合がある点です。このような図形は、土地の地区区分を示すものです。図形の一部が塗りつぶされていたり、網掛けされていたりすることもあります。

図形によって、その土地の地区区分がビル街地区か高度商業地区か、あるいは繁華街地区なのかなどが分かります。図形がなければ、それは普通住宅地区です。一部の塗りつぶしや網掛けの有無によって、その地区区分の適用範囲が一目で把握できるようになっているのです。

このような知識があれば、国税庁のHPを閲覧することで簡単に路線価を調べて土地の相場を把握できるようになります。ただし路線価図を表示するまでの工程が長かったり、複数の路線価図が同じエリアにあると1つずつ確認するのに手間がかかったりするなど、少し面倒に感じることがあるかもしれません。

そんな時には、一般財団法人資産評価システム研究センター運営の「全国地価マップ」を利用するのも一つの方法です。全国地価マップでは、市区町村の指定や郵便番号の入力のみで、路線価が地図上ですぐに表示されます。表示された範囲に調べたい土地がない場合は表示範囲を移動させることもできるので、路線価図に1つずつ目を通す必要がありません。

路線価を使って土地の価格を計算する方法

路線価の仕組みが分かれば、不動産売買における価格の相場がすぐに分かります。実際に路線価を用いて、土地の評価額の概算を算出してみましょう。

1㎡あたりの評価額 × 宅地面積 = 土地の評価額

路線価は宅地1㎡あたりの価格を表しており、路線価図には千円単位でその価格が表示されています。例えば、「350C」と記載されたものがあればこれが路線価で、350というのは、その通り沿いの1㎡あたりの土地の価格が35万円であることを意味します。

この通り沿いに面している200㎡(奥行20m)の土地があるとして、その評価額を考えてみましょう。

35万円 × 1.0(奥行20mの奥行価格補正率)×200(宅地面積)= 7,000万円

これが評価額の計算です。奥行価格補正率とは、道路に1面しか面していない土地の場合には、奥行が極端に長い場合や短い場合があります。そのような土地は活用しにくく評価額が下がるのですが、その調整を果たすのが奥行価格補正率です。

先のケースは1路線のみ面している例ですが、2路線に面しているケースでは少し複雑です。こちらも計算してみましょう。正面と裏面が道路に面している場合には、1㎡あたりの評価額は次のような式で求められます。

(正面路線価×奥行価格補正率)+(裏面路線価×奥行価格補正率×二方路線影響加算率)

これに宅地面積を掛けることで評価額を出します。普通住宅地区の場合の二方路線影響加算率は0.02です。正面路線価、裏面路線価の区別は「路線価×奥行価格補正率」の大小で決まります。

350C、300Cの2路線に面した200㎡の土地でいずれも奥行が20mの場合、正面路線価が350C、裏面路線価が300Cとなります。1㎡あたりの評価額は次の通りです。

35万円 × 1.0(奥行価格補正率)+ 30万円 × 1.0(奥行価格補正率)× 0.02(二方路線影響加算率)= 36万6千円

2路線が面している場合、1路線のみ面しているよりも利便性が高いことから、「側方路線影響加算率」や「二方路線影響加算率」を加味して計算します。双方の違いは、角地や準角地なのか、二方路線なのかという点です。そして土地全体の評価額は、次のように求められます。

36万6千円×200㎡=7,320万円

計算式の例から分かるように、路線価を用いた土地の評価額を算出するのは仕組みさえ理解すれば簡単です。路線価は基本的に相続税や固定資産税などの税金を算出するものなので実際の売買価格と一致するわけではありませんが、不動産購入を検討したり、売却時の価格の目安を把握したりするための相場を知るのに有効な方法です。一つの知識として理解しておかれると良いでしょう。

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