はじめての不動産投資で「区分マンション」を選択する方は多いですが、「区分マンション」といっても、都心や地方、ファミリー向けや単身者用のコンパクトな間取りなど、多くの選択肢があります。今回の記事では、その中でも「新築」と「中古」という切り口での特徴の違いを考えてみます。これらは、同じ不動産投資でも異なる特徴があり、この違いをしっかり理解して、目的に合った物件を購入することが重要です。それぞれのメリットを解説します。
現時点の利回りなら中古 将来の残存価値なら新築
不動産投資に取り組む目的は人によって様々です。その中で「将来(老後)のための資産運用」目的で不動産投資をする方と相性が良いのは新築マンションといえるかもしれません。逆に、「現時点の収益(利回り)を重視」する方は中古マンション向きといえます。
新築と中古を比較すると、立地や間取りといった条件が同じなら、中古の方が物件の購入価格は割安なケースが多いです。そして、表面利回りは「想定される年間家賃収入÷物件の購入価格」で算出されるので、利回りにおいては中古が必然的に勝ります。
一方、長期的な資産運用で重要な「将来の残存価値」では、新築マンションにメリットがあります。中古は購入時点で築年数が経っているので、その分、運用期間が短くなります。仮に、築20年の中古物件を購入して30年運用すると築50年。建て替えも視野に入る時期です。これに対して、新築物件を30年運用しても築30年。まだまだ現役で家賃収入を生み続けてくれることでしょう。
売却のしやすさという点では新築マンションが有利
投資初心者は、「月々の家賃収入とローン返済額」の部分にとらわれることが多いかもしれませんが、不動産投資は「売却を含めた最終的なキャッシュフロー(毎月のキャッシュフローと売却益/損の合算)」で考えることが重要です。この観点でも比較してみましょう。
売却のしやすさでは、築年数が浅い新築マンションが有利です。不動産投資は多くの場合、金融機関の融資を利用します。一般的な融資期間は建物の耐用年数内で設定されます。耐用年数とは建物の構造により定められており、木造なら22年、鉄骨造なら34年、RC造(鉄筋コンクリート)なら47年です。一般的な「区分マンション」はRC造が多いため、RC造で話を進めます。
仮に新築で購入し、15年経過したとしても、売却相手は47年-15年の27年の期間で融資を設定できる可能性があります。次に築20年の中古物件を購入し、15年後に売却しようとした場合を考えてみます。47年-35年の12年の融資期間となります。
元金を27年かけて返済するケースと12年で返済するケースでは毎月の返済額に2倍以上の開きがあり、キャッシュフローを圧迫するので注意が必要です。売却相手の立場で考えた時に融資期間が長く、キャッシュフローを確保しやすいことは、価格を保った状態での売却が進みやすく、新築、又は築浅物件のメリットといえるでしょう。
ただし、最近は耐用年数を超えた融資を実行する金融機関もあります。
マンションは築年数が経つほど流動性が悪く(=売りにくく)なります。はじめから築年数の経っている中古物件はこの点において不利といえます。築古のマンションは利回りが高いメリットがありますが、売却の際は苦戦するかもしれません。
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新築プレミアム(家賃)は築年数が経つと相場家賃に戻る点に注意
新築マンションには相場よりも家賃を高めに設定できる「新築プレミアム」があるのも見逃せません。日本人は新しい新築物件が好きな方が多いので、競合物件よりも割高に家賃を設定しても入居者が決まりやすいのです。
ただし、新築プレミアムは永久に続くわけではありません。1人目の入居者が退去したり、築年数がある程度経った時点で、相場家賃に設定し直さないと空室の原因になりかねません。この点を加味しながら、リアルな家賃収入で経営計画を立てるのが賢明です。
新築マンションは修繕費などが発生しにくいのも強み
冒頭でお話しした通り、中古マンションのメリットは、購入価格が安いことです。しかし、購入後のコストで見ると、新築マンションに分があります。
新築マンションは不可抗力が起きない限り、購入から10年程度は、修繕費や設備交換などのコストがあまりかからないと言われます。対極的に、中古マンションを購入した場合は、修繕費などがいつ発生してもおかしくありません。
たとえば、エアコンや給湯器などが故障すればすぐに交換が必要です。給排水管にも寿命があり、水漏れが発生した時は多額の交換費用がかかります。そのため、もし中古物件を検討するなら、設備の状態をよく調べ、どのタイミングでどの程度の費用が発生するかを想定して、購入するべきでしょう。
新築、中古…「どちらが自身の目的に合うか」の視点で選ぶべき
ここで見てきたように、同じ不動産投資でも、中古マンションと新築マンションでは特徴が異なります。中古の魅力は物件価格が安いことに尽きます。これに対して、新築のメリットは、将来の残存価値が長いこと、売却しやすいこと、新築プレミアムがあること、修繕費などを抑えやすいことなどが挙げられます。
これらの特徴を把握した上で、自身の目的に合う方を選ぶことが、不動産投資を成功させるための第一歩です。
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