預託金
預託金(よたくきん)とは、一般的に預託先へ無利息で預け入れる金銭を指します。預託後、一定の条件を満たした際に、一部または全部が無利息で返還される金銭と言われています。当記事では、主に不動産取引と不動産クラウドファンディングにおける預託金の定義を説明します。
現在、幅広い年齢層の間で、不動産クラウドファンディングが人気を集めています。
これまでも不動産投資は資産運用の手段として利用さていましたが、インターネットの普及と「不動産特定共同事業法」が改正されたことで、ネットを通じて気軽に不動産投資ができるになったのが不動産クラウドファンディングです。
不動産クラウドファンディングは、不動産を証券化して小口の商品に分け小口化することで、複数人と所有し共同運営するというものです。最低金額1万円からと少額でも投資ができるため、投資初心者の方にとって始めやすいサービスといえます。
不動産投資をする際は、投資で耳にする機会が多い「預託金」の意味や目的をしっかり押さえておかなければいけません。
預託金とは
預託金とは、一般的には、一方の当事者が契約を結ぶ相手側に対して無利息で一時的に預け入れる金銭のことをいいます。
預託金と呼ばれるものには、下記のような例があげられます。
賃貸借の場合
借主が貸主に対して、家賃の不払いや修理修繕費などの事態に陥った時の担保として預ける金銭のこと。(敷金、保証金)
不動産クラウドファンディングの場合
不動産クラウドファンディング事業者がファンドへ投資する前に投資家から事前に投資用に集める金銭のこと。
このように、預託金は契約の内容によって、同じ言葉でもどのような性質を持つか変わります。
そして、投資用に預けた預託金を一時的に蓄財するための口座を「預託金口座」と呼びます。この預託金口座は、投資家自身がプライベートで持っている私有口座と分けて、事業者により開設が義務付けられている口座です。
クラウドファンディングに
おける預託金口座
不動産クラウドファンディング事業者が投資家から集めた資金の預託を受けるときは、不動産特定共同事業法において、当該預託を受けた資金と自己の固有財産とを分別して管理する必要があると定められています。
11.分別管理の徹底及び金銭の預託(不動産特定共同事業法施行規則第49条第2項)
(1)第二号事業又は第四号事業に係る不動産特定共同事業者が電子取引業務する場合において、当該電子取引業務に関して事業参加者から金銭の預託を受けるときは、当該不動産特定共同事業者は、規則第49条第2項各号に定めるところにより、当該預託を受けた金銭と自己の固有財産とを分別して管理する必要がある。
出典:国土交通省:「不動産特定共同事業法の電子取引業務ガイドライン」
このように事業者財産と顧客財産を分離が義務付けられている理由は、顧客財産への被害・損害が生じないようにするためです。
実際に、振込先口座の情報が書き換えられ、出資金を失うなどの事例も発生しています。こうしたトラブルを防ぐために、顧客口座と名義が異なる場合には、出金先口座への指定・変更が認められないようになっています。
投資家にとっての預託金のメリット
投資家にとって預託金口座に資金を預けるメリットには、以下が挙げられます。
- ・スピーディーで機動力の高い投資ができる
- ・振込にかかる手間や手数料を軽減できる
- ・分配金や出資金の払い戻し手数料がなくなる
- ・必要に応じて預託金を引き出せる
預託金口座を開設していない場合、投資したい案件を見つけたとき、その都度私用口座から出金・振り込みをしなければいけません。預託金口座にあらかじめ投資用資金を預けておくことで、事業者が預託金口座からの振替を行ってくれるため、非常にスピーディーな投資が可能になります。
従来では、ファンドへ投資する際、指定された金融機関の口座へ振り込みが必要でした。しかし、預託金口座に投資資金を預けておくことで、その口座から振替をすることが可能になります。投資実行までのスピードを早められるほか、出資時に入金期限を過ぎてしまうといったトラブルを防ぐことができます。
また、リターンなどもその預託金口座にプールされるため、再投資の利便性も高まります。
私用口座から出金・振込といった面倒な手間が省けるため、その都度かかる手数料も削減できるのも大きなメリットといえるでしょう。
なお、預けた預託金は、投資家の必要なタイミングで自由に引き出せるようになっています(その際の手数料は投資家負担となるケースが一般的です)。
事業者財産と預託金は
分離して管理される
預けた預託金については、不動産クラウドファンディング事業者の固有財産と区別できるよう、専用の銀行口座が開設されています。投資家の預託金が、不動産クラウドファンディング事業者の財産として使用されることはありません。
不動産クラウドファンディング
では直接入金が一般的
不動産クラウドファンディングでは、商品ごとに預託金口座を開設する必要があります。
口座開設後に投資する際は、案件を決めてから必要な資金を預託金口座へ入金します。
不動産クラウドファンディングでは法律上出入金の構造が入り組んでいるため、口座に直接入金する直接配当が一般的です。
不動産特定共同事業法によって、投資する案件が決まっていない段階での金銭の預託・管理が禁止されています。あくまでも預託ができるのは、投資先の案件が決まってからしかできません。
投資家側は、口座開設が終わり投資したい案件が決まったら募集開始までの間に、開設した口座に必要資金を入金します。投資したい案件の応募が始まる前に入金は済ませておきましょう。
注意しておきたいのは、一度投資した金銭はすぐ手元に戻ってこないという点。預託金は、余裕を持って計画的に運用することが重要です。また、金銭の預託をするには、投資先案件の商品ごとにもうけた専用口座で財産管理をする必要があります。
預託金を理解したうえで
投資を始めましょう
不動産投資型クラウドファンディングにおける預託金とは、投資家が不動産クラウドファンディング事業者へ預ける投資用資金のことをいいます。これまではファンド出資ごとに指定口座への振り込みが必要でしたが、預託金を預けておくことで、出資金の振替が行われます。出資時の振込の手間が省けるほか、分配金や出資金払い戻しの手数料負担が軽減できるため、スピーディーかつ効率的に投資を実行できるメリットがあります。
不動産クラウドファンディングは1万円からと少額でも参加できる投資のため、初心者の方にも向いています。不動産クラウドファンディングへの投資を考えている方は、預託金や預託金口座の利用の流れを理解したうえで始めていきましょう。
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